briefeannatsuの日記

読書メモ

『続 長尾智子の料理 1,2,3』を読みました。

『続 長尾智子の料理 1,2,3』
長尾智子

写真で見る長尾さんは、向田邦子に似ているといつも思う。今まで食べてきた外国料理のこと、スパイスのこと、素材の美しさに敏感なこと、道具のこと。私にとってはいくら背伸びしても届かないそれら洗練の数々を読んでも、ちっとも「けっ!」とならないのは、長尾さんが経験を踏まえて素直に感じたこと、考えたことを、飾り気なく書いておられるからだと思った。

『優しい鬼』を読みました。

『優しい鬼』
レアード・ハント
柴田元幸

著者自らが撮ったピンホール写真の白いぼんやりと、淡々とした語り、そして、起こったことの怖さなどから、『白いリボン』というドイツ映画を何となく頭に浮かべて読んだ。
白いリボン』はこれから起こる更に恐ろしいことを観客に予感させて幕を閉じるが、『優しい鬼』の恐ろしい出来事は全て過去に溶けたようにみえた。溶けても無かったこにはならないけど、何故だか、たいそう美しいものをみせられた印象が残った。

『対話』を読みました。

茨木のり子『対話』

この詩集は1955年に刊行されたそうだから、親さえ戦争知らずの私が「共感する」と書いても、きっとのり子さんの思いとは大きくずれているでしょう。
それでも敢えて、ざっと一読して好きだと思ったものをあげる。


もっと強く

小さな渦巻き

内部からくさる桃


なにしろこれは私のメモなのだから。

『ブルックリン』を観ました。

『ブルックリン』
ジョン・クローリー監督
ニック・ホーンビィ脚本
シアーシャ・ローナン主演

生きているからには、新しい土地、新しい人、新しい道を選びたい。私自身の今の悩みに重ねてヤキモキして観た。あたしも負けずに自分で選ぶぞ!