2016-03-08 『ファビアン』の日々1 ファビアン あるモラリストの物語 エーリヒ・ケストナー 丘沢静也訳これはケストナーの大人向け小説。 入り口からもう面白い。 子供が入っていきやすい本は、 形容詞や描写が少なく、 絵が頭にすぐ浮かび、 登場人物の個性がはっきりしているもの、 と、桃子さんの文章にしばしば書かれていた。 これは大人向けだけど、それらの条件に当てはまり、誠に取っつきやすい。 読みやすいのが一番とは考えていないけど、物語に引き込む力の強い小説は、鞄に入れているだけで嬉しくなる。