briefeannatsuの日記

読書メモ

『溶ける街 透ける路』の日々 はじめ

溶ける街 透ける路
多和田葉子

東京のホテルの一室で『ファビアン』を一息に読んで以来、都市というものに思いを馳せるようになった。図書館で、何か軽めのもの、日本人が書いたもの読もうと思い、エッセイコーナーを彷徨いた。好きな多和田葉子のもので未読なのは、近所の小規模な図書館では、この一冊だけだった。今日、電車内で読み始めたら、「ああ、これ都市の本だ」。理性的な口調で、ヨーロッパの都市について感覚的に語られた本、だと思う。