2016-10-30 『アメリカ浮浪記』を読みました。 『アメリカ浮浪記』 ジャック・ロンドン 辻井栄滋訳都会でたまに見掛ける浮浪者は、働きたくても働き口がなく、住む家もなく、仕方なしに公園や道端で寝起きしているふうだけど、こちらは無賃乗車でアメリカ中を移動する、元気で若いロウド・キッズなのだ。だから、帯にもあるとおり、明るいのだった。ルンペンとして生き抜くため、道の途中で出合った仲間と、いずれは裏切りにも似た別れかたをするとわかっていても、その時その場では相手の人格を認め、必要に応じて助ける。そういう友情が爽やかだと思った。面白かった。