『雲をつかむ話』を読みました。
『雲をつかむ話』
多和田葉子
空中に浮かぶ言葉を掴んで、ひろげ、眺めて、放す。そんな小説だと思った。
人の意識とは、空中に張り巡らされた言葉の網目にさまよう虫みたいなもので、人生とは接続詞みたいなものだ、と聞いたことがある。何となくそれを思い出した。
これを読んでいた数日間、私の情緒はいつもより安定していた。著者の冷静な口調に共振していたのだろうと思っていたが、最後の頁でひっくり返ってしまった。私も長いあいだ風邪を引いているのかもしれない。
『雲をつかむ話』
多和田葉子
空中に浮かぶ言葉を掴んで、ひろげ、眺めて、放す。そんな小説だと思った。
人の意識とは、空中に張り巡らされた言葉の網目にさまよう虫みたいなもので、人生とは接続詞みたいなものだ、と聞いたことがある。何となくそれを思い出した。
これを読んでいた数日間、私の情緒はいつもより安定していた。著者の冷静な口調に共振していたのだろうと思っていたが、最後の頁でひっくり返ってしまった。私も長いあいだ風邪を引いているのかもしれない。